3. 非接触ICカードの構造

<非接触ICカードの構造>
 非接触ICカードは、コイル・IC機能シートの上に数枚の別のシートが重ねられ、構成される。特にコイルとチップモジュールは、0.76mmの厚さに格納しなければならない。カードの基板は、一般に、約0.2mm厚のプラスチックシートを4枚ラミネートして作られる。カードの内側の部分の2枚のシートを「インレット・シート」、カードの外側となる2枚のシートを「オーバーレイ・シート」と呼ぶ。






<非接触ICカード用リーダの構成>
 非接触ICカード用リーダは、ICカードに電力を供給して、活性化し、決められた通信手順にしたがって、アプリケーションソフトウェアによってICカードとの間でデータ伝送を行う。

リーダによって実行されるもの⇒コネクションの確立、衝突防止処理、認証処理




リーダとカードの通信の概要は次の通り。
1. リーダは搬送波として高周波を発生し、電力増幅してリーダのアンテナに供給する。
2. 放射される磁界を介してICカードに必要な電力を供給。
3. ICカードへの送信データ信号は、符号化されたベースバンド信号に変換し、搬送波を変調。
4. 変調された信号は電力増幅してアンテナに供給され、電磁界として放出。

5. ICカードからのデータは、カード側で負荷変調によって発生した磁界を、送信に使ったアンテナで受信し、検波・増幅して復調される。
6. ICカードからの受信信号は、送信信号からフィルタ等で分離・増幅した後、復調される。